一風堂に行ってラーメンが好きになった話。
とても平凡なタイトルだけど、私にとって一風堂に行く、ということほど特別なイベントはない。
パリで外食はとても高くつくから、何か特別なことがない限りまず行かない。
ラーメン屋さんに行くなんてなんて贅沢なことだろうか。
行くことになったのは突然のことである。
今週末は学校で大きなスポーツの大会が開かれており、北はリールから、南はマルセイユまで色んな学校が集まっていた。
そこで私は同じ留学プログラムでマルセイユのグランゼコールに通っている友人と再会するのである。
彼はかなり一風堂(とんこつラーメン)に行きたかったようで、私の学校に着いた金曜深夜に無理矢理行こうとしていたほどである。
結局、土曜午後に突如時間が空いたみたいで、私もたまたまブラスバンドの演奏がひと段落して暇だったから、一緒に行くことになった。
私にとってラーメンは、日本にいた時から自分からはまず食べに行かないくらい、どちらかというと苦手な食べ物である。
小学生の頃に関しては完全に嫌いな食べ物に入っていたため、家族とラーメン屋に行っても一人で餃子と米を食べていたほどである。
だからこちらに来てもラーメンを自分から食べに行くことはまずなかったのだが、せっかく友人に誘われた食事である。快諾した。
オペラまで出て、その後散歩がてら一風堂までテクテク歩いた。
天気があまり良くないのと夕方という微妙な時間だからか普段の休日のパリ中心部に比べて街に活気はなかったが、それでも多くの人が休日を満喫していた。
そんなこんなで着いた一風堂(実はオペラよりもシャトレにだいぶ近かったのを着いてから知った)、日本語を使いたがりのフランス人店員が出迎えてくれた。
おそらく日本語を勉強しているかアニメとかが大好きな学生なんだろうな。
注文していると一人の店員がまかないのラーメンと生ビールを持ってテラス席に繰り出していた。いいなあ。
一風堂は初めて食べたのだけど、正直めちゃくちゃ美味しくて、また明日も食べたいと思った。私がラーメンに対してこんな感情を抱くなんて思ってもいなかった。
スープが日本の味で恋しくなったんだろうか。
ただ一杯14ユーロ(約1800円)はかなりの贅沢品だなあ。
帰りはシャトレから電車に乗ってキャンパスに戻った。その友人とは二人きりで話すのは初めてだったのだけれど色々な話をして面白かった。
学校に着いてから、さっきいたオペラでテロが起きたことを知った。
実に自分たちが到着してから四時間後のことである。
実に非日常な一日。
So Good At Being In Trouble / Unknown Mortal Orchestra